毎度!なにわの辛口おっちゃん評論家、浪速(なにわ)さんやで。
こないだ「フィルターバブル」の話、したの覚えとるか?
自分の好きな情報ばっかりにAIが囲い込みよる、「泡」の中の話や。
今日のニュースは、まさにその「泡」が、現実の東京都議選を丸ごと飲み込んどるっちゅう、えらいこっちゃな話やで。
なんでも、都議選関連のYouTube動画の再生回数が、4年前の10倍以上になっとるらしい。
けどな、その中身が問題や。主役は、ユーチューバーが作った「切り抜き動画」やて。
あんたの一票、大丈夫か?
誰かが作った短い動画のイメージだけで、大事な未来を決めようとしてへんか?
よう読んでってや。
再生数10倍!けど、その主役は「ユーチューバー」や
まず、この現実をよう見なあかん。
4年前に比べて、都議選の動画を見る人が10倍に増えた。
けどな、その動画を作っとんのは、政党や候補者本人よりも、正体不明の「ユーチューバーら」が圧倒的に多いっちゅうねん。
どういうことかわかるか?
わしらは、政治家本人の生の言葉やなくて、誰かが切り貼りして、味付けした言葉を、ありがたく聞いとるっちゅうことや。
これはもう、情報収集やない。誰かが作ったショーを見とるのと同じやで。
「切り抜き動画」は、うまいとこ取りの”予告編”でしかない
「切り抜き動画」て、聞こえはええけどな、要は「つまみ食い」や。
映画の予告編だけ見て、その映画を全部わかった気になったらアカンやろ?
あれと一緒や。
1時間の演説や討論の中から、一番過激な部分、一番面白い部分だけを1分に切り取ってな、「この候補者はこんなヤツや!」て見せられるんや。
そら、インパクトあるわな。
けど、その前後にどんな大事な話があったか、どんな文脈でその言葉が出たんかは、完全に無視されとる。
発言の一部だけ切り取って、都合のええように印象操作するなんて、朝飯前やで。
そんなもんに踊らされて、候補者を判断したら、絶対間違うわ。
楽やから飛びつくんや。けど、その先にあるんは思考停止やで
なんで、こないに切り抜き動画が流行るんか。
そら、みんな忙しくて、じっくり考えるのが面倒くさいからや。
長ったらしい演説聞くより、1分でまとまった刺激的な動画の方が、楽やしオモロイもんな。
けど、その「楽」が一番危ないんやで。
短くて、分かりやすくて、刺激的な情報にばっかり慣れると、長い話や、ちょっと難しい話をじっくり考える頭が、どんどん錆びついてまう。
それこそが、一部の人間が狙っとる「思考停止」の状態かもしれんで。
まとめ:ほな、わしらはどないしたらええねん?
「もう何を見たらええかわからん!」て言うな。大丈夫や。
わしが「おっちゃん流・情報収集の心得」を教えたる。
面白い切り抜きは、あくまで「きっかけ」や。その発言の全体像がわかる、ノーカット版の動画や記事を必ず探して、自分の目と耳で確認するんや。
その投稿主は、候補者を応援したいんか?それとも、貶めたいんか?あるいは、ただ再生回数稼いで金儲けしたいだけか?目的を想像すれば、情報の見え方も変わってくる。
自分から泡を破りに行くんや。興味ない候補者の話も聞いてみて初めて、比較ができるんやからな。
めんどくさいで。
そら、めんどくさい。
けどな、民主主義っちゅうのは、元々そういう手間のかかるもんなんや。
その手間を惜しんだら、国も都も、どんどんアカンようになっていくで。
…知らんけどな。